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hiroのブログ

どうすれば僕たちは〈人間〉の名に値する存在となれるのか?

先日、NHKの100分で名著で
フランツ・ファノンの「黒い皮膚 白い仮面」が
放映されていましたが、
ご覧になった方もいるかもしれませんね。

こちらの内容は、私にとっては
アイデンティティというパート」をとらえる上で
非常に考えさせられる内容でした。

内容をざっくりと抜粋すると

1)ファノンは黒人として生まれ、
様々な差別を経験する中
クレオール語という母語を否定し、
植民地を支配していた
フランス語という言葉を通して、
思考や文化を吸収していきます。

言葉や思考、そして文化は人格に大きく影響します。
ファノンもまた「白人」としての
アイデンティティを希求していきました。

2)しかし、実際に本国フランスで生活しているときに
フランス人の子供からステレオタイプの
「黒人は白人より劣っている」という認識をされ
社会的な、ある種の信念構造に巻き取られてしまいます。

それからというものの
白人社会の中で生きる「疎外感」を持ちます。

3)疎外感から生まれる様々な感情から
自らの「黒人」のルーツに
自己の基盤を立ち上がらせます。

ここで、ファノンは「黒人」であること
を受容していきます。

4)しかし、ファノンは次第に
「黒人」を意識するために
「白人」を対立軸におくことに
違和感を持ちはじめます。

やがてファノンは
黒人、白人の二項対立を超えていきます。

白人の持つ合理性と黒人の持つ非合理性を
両方含んで超えていく。

開かれたアイデンティティを構築し、
全ての人間の尊厳と自由を実現できる
認め合える社会構造にしていくことに
情熱を傾けていきます。

(詳しくお知りになりたいかたはこちら)
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この解説書の中で、

「どうすれば僕たちは〈人間〉の名に値する
 存在となれるのか?」

という問いかけがなされていました。

 

これまでお話ししてきた、私たちの中にある
アイデンティティのパート
この〈人間〉の名に値する存在としての
プロセスを進んでいくように感じています。

ここでは、簡易的に3つの段階に分けてみます。

 

(1)順応段階

 

私たちは、まず新しい環境に
自己を確立したり、居場所(つながり)をつくる際に
以前からあるその社会のルールや文化などを理解する
必要があります。

また、その集団や社会の中で期待される役割を
知らず知らずにあてがわれていきます。

 

これによって、
その環境で生きる大事にしたいこと(価値)や
信じること(信念やルール)を
その集団から内在化していきます。

 

比較的多様性が認められている集団を除く
という前提で例えをあげると、

ビジネスで新人で入ったり、
組織で新しくリーダーという役をあてがわれると

「新人というものはな、、、」
「リーダーになったからには、、、」

などのあるべき論はよく聞いたと思います。

また、移住などすると
「郷に入りては郷に従え」という言葉を
肝に銘じる場面にいくつか出合うことがあります。

 

この段階で、思考は
「〜ねばらならない」「〜してはいけない」
などの表現が多くなっていきますし、
「所属感」や「承認欲求」の欠乏という
苦痛を回避したい傾向になります。

このようにして、
私たちは外部の期待、ルール、価値、信念などをベースに
アイデンティティのパートを形成していきます。

 

(2)自立段階

 

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

自分の技術や、価値、信念を
アイデンティティの土台にする段階です。

上記(1)の段階で、周りに認められることや
所属員として安心や安全が確認されり、
あなたの内面に気づきを与えてくれる人に出会うと

集団の(暗黙の)文化や規範に従うことに
何かしらの違和感を持ち始めます。

このときに、内省的になり、
その違和感の根っこに注意を向け
自分のこれまで培った「価値」や「信念」に
気づき始めます。

他には、
災害、倒産、病気、離婚や死別などの別離
独立などこれまでのつながりや関係性がなくなり
自分しか頼れない状態になったときなども
この段階に突入します。

この段階では、集団よりも
自らの価値や信念を選択基準とし
行動に移していきます。

思考は
「〜したほうがいいのでは」
「〜したい」
「〜すべきだと思う」
などの主体的な発想が生まれやすくなります。

一方で、
この自他の比較によって
さまざまな感情が生じてきます。

それまで、社会や集団に抑圧された人は
かなり攻撃的に人や物事に関わったり、
競争意識から嫉妬心を持ちやすくなったりしますし、

上記(1)をバランス良く取り入れた人は
人や物事に対して実験的に関わっていくでしょう。

この過程では、
相手や社会にどれくらい影響を与えれるのか
を理解していく段階です。

自分の価値や信念を優先するために
満足感や充実感は以前よりも増してきます。

自分に対しての有能感や自信もつき始める
ことがあります。

一方で、過信や傲慢になったり、
似たような価値や信念をもった人を集め
集団や力を持つ他者に対抗し、
打ち勝つパワーを形成したりすると
争いが起きやすくなってきます。

また、効率的かどうかにこだわったり
損得勘定から動機づけられることも
多くなってきます。

このプロセスは、前回お話しした
私たちの内側のシステムでも
同じように生じます。

これまでにない何かを始めようとするパートが
立ち上がると、同時に
これまで環境的に馴染んでいたパートや
習慣的になっているパートが
反対に回ることが起こります。

それによって、
自己内での葛藤や対立が生じやすくなります。

 

3)含んで超える段階(フィールド)

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

外の状況と内的な状態の二項対立を超えて
より大きなひとつのシステムを構築していく段階です。

この過程では、
メタ認知の能力も育っているようになります。

所属する集団にとっても、
そしてそのメンバーである個人にとっても
バランスのとれた状態です。

始めは、
両者を客観的に眺めるパートを確立しますが
それが形成し始めることができると
自分と相手と客観的な視点や関係性のパターンに
必要に応じて転換することができるようになります。

本当の意味で共感をしやすくなるため、
自分と相手の思考だけでなく、気持ちや意図も
汲み取れるようになりますし、

さらに力をつけた人は、
より広い関係性にまでの影響を感じることができる
パートのつながりをもったパートを形成していく
ようになります。

 

このプロセスも
自己内のシステムで同じように生じます。

個人のWell-Beingという
自分の全てのパートが調和し、持続可能な状態で
その生をいきていけることにも関連しています。

もしくは無我の境地への足がかりにもなっていきます。

 

前の段階で分離したシステムが
この段階になると接続・統合され
エネルギーが循環していくと
新しい子供が生まれるように
肉体のない意識的なパートが生まれていきます。

やがて、こうした意識が
肯定的に育まれれば、
ビジョンやミッションなどが生まれていき
エゴからエコへと
人間を超えた社会や自然へと拡張しきます。

3つの段階を味わって生きる

 

これら簡易的な3つの段階は、
どれがいいか悪いかではなく
自分の置かれた状況(所属する集団やメンバー)によって
変わってくるものですし、
その発達プロセスに必要な時間をかける必要があります。

しかし、忙しい日常の中や
自分が葛藤や混乱を来しているときに
自らを振り返る
ひとつの視点としては役立てられるかもしれません。

私もこれによって
ある状況における自分のパートが
どの段階にいるかを気づくことができるように
なってきましたし、

そのパートがうまく機能しないときに
どんな風に創造的にアプローチすればいいのか
が実践できるようになってきました。

 

これがNLPというツールを通して、
自分をリソースに
いろんなことを理解できるのは素敵なことだと
思いませんか?

未熟さも熟達していることも受け入れて
その先にある
人間という本質 (nature)や
存在に
どこまで迫っていけるのか。

そして、その部分とつながりながらも
現実社会の中で
どのようにバランスをとって
独自性を発揮していくのか。

相手をステレオタイプを外して
目の前の人の存在と相対していくのか。

これらはもちろん簡単なことではありませんが、
これから先の未来を生きていく上で
大切な知性のように感じています。

 

(お知らせ)
3月のコーチングは1名さま限定で枠ができました。
ご希望の方はこちらをご覧ください。
http://nlpfield.jp/personal_session/

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コーチ/トレーナー

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あなたに自分を大切にする力、自分を受容する力を
まずNLPで身につけてほしいと願っています。
思考や感情のマネジメントができれば、逆境でも
自分が作りたい未来をデザインする際にも永久的に
役立てられる財産になります。
その上で、自分の命を意義あるものにするためにも
自分が住みたい世界を創り出せる力やさまざまな
人の価値観やニーズを尊重できる力をNLPを通して
育んでください。
あなたにはそれだけの価値があり、あなたの独自性で
組織や社会に貢献できるものが必ずあるからです。
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私は、あなたがご自身の可能性と繋がり、あなたがあなたのまま“自由に生きる”ためのNLPトレーニングと、あなたが、意識的、無意識的に気づいている“本当に手に入れたいもの”を明確にし、実現するコーチングを提供しています。
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